筍(たけのこ)は、竹の地下茎から出る若芽の部分の事を指します。春になるとたくさん出てきますよね。柔らかくえぐみの少ない食用に適しているのは、地面から穂先が顔を出す前後のもので、大きく顔を出したたけのこは硬く食用には向かないようです。
たけのこはアクも多く、たけのこ農園などで掘った直後のものをその場で頂く場合は刺身でもいただけるようですが、少しでも時間が経った物はアク抜きをする必要があります。アクは掘った直後は少なくても時間が経つに従ってどんどん増えていくので、もし「今日は生のたけのこに挑戦するぞ!」と思う場合はなるべく午前中に買い物に行き、たけのこをゲットしたら素早く下ゆでする事をおすすめします。
どんなたけのこを選べばいいの?
お店でたけのこを選ぶときは、長い物より太く短い物の方が味が良く、根元の切り口の断面が真ん丸い形の物よりも楕円形のものの方が柔らかく煮上がります。また竹の皮の色が薄めでしっとりしている物、竹の皮の先のとんがりが開いていないものを選ぶと良いです。たけのこは日光に当たると皮の色が濃くなり、とんがりが開いて成長していきます。なのでそういうたけのこはアクが強めになります。また根元部分のブツブツが薄い色の方が新鮮で、時間が経つと黒っぽくなるのでお店で選ぶときは注意して見てみてください。茹でる時はたけのこの先を3cmほど斜めにカットはしますが、基本的には鍋に丸ごと入れて茹でるので、ご家庭でご使用の鍋の大きさを念頭にお買い求めください。
それでは、たけのこをアク抜きしてみましょう!
材料
- たけのこ お好みの本数(それぞれ重さを測っておく)
- 糠(ぬか) ひとつかみ
- 唐辛子 1本〜3本程度(数本一度に茹でる時は多めに)
- 水 適量
糠について
お店で売られているたけのこには、ぬかがひとつかみ位の量が入った袋が一緒にパックされて売られている事が多いと思います。たけのこの売り場のすぐ側に「ご自由にお持ちください」とカゴに盛って置いてある場合もありますし、レジでお会計するときに渡してくれるパターンもあります。もし見つけられ無ければ、勇気を出してお店の方に聞いてみると奥から出してくれたりすることもありますよ。それでも手に入らなければ、米のとぎ汁で茹でても構いませんし、とぎ汁がない場合は米をひとつかみ加えて茹でても構いません。(無洗米はぬかを取り除いてあるので不向き)
見た目はきな粉の様ですが、ぬかです。
作り方
- たけのこの皮が固い場合は1〜2枚剥いて、土がついている場合があるのでさっと洗う。
- たけのこの先の部分を3cm〜5cm程度斜めにカットし、カットした断面に1cm〜2cmほどの深さの切り込みを入れる。
- たけのこが入る鍋にたけのことぬかと唐辛子を入れ、水をたけのこの上まで入れ、落し蓋(たけのこがきちんと湯の中に沈む様に、鍋の蓋や皿など、ある程度の重さのある物の方が落し蓋としては良い)をして強めの火にかける。(ぬかを入れて茹でると沸騰した後溢れ出す事があるので気をつける)
- 沸騰したらくつくつと軽く泡が出るくらいの火加減に火を弱め、落し蓋の上に着せ蓋をして、1時間程度、大きいものなら2時間程度ゆっくり茹でる。途中、白い泡のようなアクが湧いてくるのでこまめに取り除く。煮ている途中湯が減ってきたら、たけのこが湯から出ない様に足し湯をする。
- たけのこの根元部分に竹串を刺してみて、すっと入る様であれば火を止め、そのままゆっくり冷ます。(鍋ごと冷水に当てて強制的に冷ますとえぐみが残りやすいので注意)一晩浸けておくとアクがしっかり抜けやすく、鍋の茹で汁に溶け出た旨味をたけのこに戻す効果がるので、出来れば一晩(8時間程度)浸けておく。
一晩つけたもの
- 茹でてしっかり冷ましたたけのこは、皮をむき、根元に固い部分があれは切り落とし、穂先の姫皮の先の固い部分も切り落とし、優しく水で洗ってぬかを落とす。保存する時は、保存容器に入れ、(入らなければ縦半分にカット)かぶるくらいたっぷり水を張って冷蔵庫で保管する。
おすすめの保存法
アク抜きをしたたけのこは水を張った容器に入れるのが一般的な保存法ですが、たっぷりの出汁で煮含めて保存する方法もあります。下味がつくのでいろんな料理にアレンジがし易く美味しく召し上がれます。
たけのこの含め煮
材料(作りやすい分量)
- アク抜き後のたけのこ 2本〜3本
- 出汁 800ml
- 醤油(あれば薄口) 大さじ1〜1,5
- みりん 大さじ1〜1,5
- 酒 大さじ2
- 砂糖 小さじ2
- 塩 小さじ2/3
作り方
- アク抜きをした後のたけのこは大きければカットして、全てを鍋に入れて火にかけ、コトコト15分程度煮てたけのこを煮含める。
- 15分煮たらそのまま冷まして味を染み込ませる。保存する時は保存容器に出汁ごと移し、出汁につけたまま保存する。
たけのこに下味がついているので、いろんな料理にアレンジしても美味しく味が決まります。たけのこご飯や土佐煮などには煮含めた出汁ごと使えるので便利です。天ぷらなどは塩だけで美味しく召し上がれますよ。